ALS患者と 栄養管理

ALS患者と 栄養管理

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者では、栄養摂取状況に関する調査によると、対照に比べてエネルギー摂取量が低く、
 糖質摂取割合が高く、脂肪やタンパク質摂取割合は有意に低くなっています。
 また、ALS患者では栄養状態の悪化に伴い、エネルギー源が糖質から脂質へと変化する「Fuel switch」
 を認めることもあります(※1)。
 
 ALS患者には、体重を落とさないためのカロリーが必要なため、タンパク質にこだわらず、糖質や脂質なども
 しっかりとることをおすすめします。
 高脂肪食と高炭水化物食のどちらが効果的かはまだ明らかではありませんが、
 脂肪はタンパク質や糖質の約2倍のカロリーがあるため、脂肪分を多くとるように患者さんに勧める医師もいます(※2)。
 
 
  ※1:筋萎縮性側索硬化症の栄養療法指針作成を目的とした基礎的疫学研究
 https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-22590595/22590595seika.pdf
 
 ※2:コラム「ALSの治療法について 〜栄養療法がとても大切!〜」
 https://www.ns-pace.com/article/category/column/a7077/
 
 健康支援センター博多