水素のアレルギー抑制作用

水素のアレルギー抑制作用

水素には「免疫-炎症増幅反応の抑制」作用があります。

水素のアレルギーに対する作用は、抗ヒスタミン剤やNSAIDS、ステロイド等とは違い

『免疫-炎症反応の本流を遮断/抑制するのではなく、それを増幅するメカニズム(フィードフォワードループ)

の抑制によって症状を軽減するところある』としています。

要するに、『免疫-炎症反応をシャットダウンするのではなく、過剰な部分(増幅作用)を抑制する』とされています。

要旨

分子状水素は動物モデルにおける酸化ストレス関連疾患を改善する水素を多く含む水を経口摂取すると、マウスの即時型アレルギー反応がなくなることがわかりました。ラットRBL-2H3肥満細胞を使用して、我々は水素がその後NADPHオキシダーゼ活性を阻害し、過酸化水素の生成を減少させる、FcepsilonRI関連Lynのリン酸化およびその下流のシグナル伝達を減弱させることを実証した。我々はまた、NADPHオキシダーゼの阻害が肥満細胞におけるLynのリン酸化を減弱させることを見出し、これはアレルギー反応を増強するフィードフォワードループの存在を示している。従って水素はループ内の試験された全てのシグナル伝達分子を阻害する。水素効果はもっぱらヒドロキシルラジカルの排他的除去によるものとされてきた。即時型アレルギー反応において、水素はそのラジカル捕捉活性によってではなく、特定のシグナル伝達経路を調節することによってその有益な効果を発揮する。他の疾患における水素の影響は、まだ同定されていないシグナル伝達経路の調節によっておそらく媒介される。我々の研究はまた、水素が一酸化窒素のような気体のシグナル伝達分子であることを示唆している。

飲用論文

Molecular hydrogen suppresses FcepsilonRI-mediated signal transduction and prevents degranulation of mast cells.