両刃の剣、ミトコンドリア
人間が呼吸をし、生活していくにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーを作ってくれるのがミトコンドリアです。
ミトコンドリアは栄養と酸素からATP(エネルギー)を作るエネルギー工場です。
エネルギーを作る時、呼吸から取り込んだ酸素の1~2%が活性酸素となります。
つまり、ミトコンドリアは人間にとって欠かせないエネルギーを生産すると同時に病気の元となる
悪玉活性酸素(ヒドロキシルラジカル)もつくってしまうのです。
元気(若い)ミトコンドリアは、SODという抗酸化酵素をあわせ持っているため
活性酸素を消去できます。
しかし、加齢(老化)と共にミトコンドリアも元気がなくなります。
すると、SODの生産も減ってしまい、消去しきれなくなった活性酸素がミトコンドリア自身
の膜を酸化し、穴を空けてしまいます(※)。
すると活性酸素が細胞核内のDNA(遺伝子情報)に傷をつけ、正常な細胞を変化させ、
やがて病気となって行きます。
ミトコンドリアの機能
ミトコンドリアの主要な機能は電子伝達系による酸化的リン酸化によるATPの産生(ADPのリン酸化)である。
細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、直接、あるいは間接的にミトコンドリアからATPの形で供給される。
しかしそれ以外にも多様な機能を持っており、ステロイドやヘムの合成などを含む様々な代謝、
カルシウムや鉄の細胞内濃度の調節、細胞周期やアポトーシスの調節などにも大きく関わっているとされる。
ただしすべてのミトコンドリアが上記の機能を担っている訳ではなく、あるものはある特定の細胞でのみ機能している。
こうした様々な機能には多数の遺伝子が関わっており、
それらに変異が自然免疫で排除されないとミトコンドリア病を引き起こすことになる。
水素の大きな役目
水素はとても小さいため細胞内に入っていくことが出来、遺伝子レベルで活性酸素を消去するため
ミトコンドリアは元気でいられるのです。
ミトコンドリアが元気だと免疫機能も比例してとても元気でいられます。
(※)活性酸素は細胞から電子を奪うことで安定します。
電子を奪われた細胞は ” 酸 化 ”してしまいます。
細胞膜の主成分であるリン脂質は非常に酸化しやすい物質で、活性酸素に反応して
「過酸化脂質」というものに変化します。
過酸化脂質が多くなると細胞膜は錆びた状態になり、ボロボロになって穴が開いたり、
細胞を守ることが出来なくなったりします。
活性酸素(ヒドロキシルラジカル)によりミトコンドリアの膜に穴が開くと細胞内に活性酸素が充満し、
細胞の老化が進みます。
さらに、核膜(遺伝子を包む膜)が酸化してしまうと遺伝子にも傷がつきます。
すると、時間と共にガン化が進みます。