「 活 性 酸 素 」・・・今回は文書ばかり、恐縮です。
病気の内因的要因のほとんどが、活性酸素によって起こると云われていますが、通常の場合、人間が本来持っているシステムで害にならないように処理されていたり、自然免疫(生まれながらに備わっている)である白血球の中の好中球のなかに取り込まれ、外からの侵入者を排除する材料として使われています。
では、何故 内因的要因のほとんどが活性酸素といわれるのでしょうか?
それは病気発症メカニズムに関わる身体に入るスイッチが大きくかかわっているのです。
スイッチとは代表的なもので、たばこ、アルコール、紫外線、化学物質(ホルムアルデヒロ・光化学スモッグ・薬など)、過度な運動、そしてストレスなどがあり、身体にスイッチが入ると活性酸素が身体中に増えてフリーラジカル化されていきます。
フリーラジカルした活性酸素は4種類
1、スーパーオキシドアニオンラジカル
2、過酸化水素
3、一重項酸素
4、ヒドロキシルラジカル
があり1~3は体内のシステムにより無毒化されたり消滅していきますが、4番目のヒドロキシルラジカルはきわめて反応性が高く、生体損傷の大半はヒドロキシルラジカルによるものとされています。
フリーラジカルした形とはどのような形でしょう、
物質を構成する単位は原子です。
原子は非常に小さい粒子で、その中心には原子核があり、原子核のまわりには、負の電荷をもった電子が運動をしています。
フリーラジカルは、外側の負の電子がひとつ奪われた状態で、それまで安定していたものが不安定な(急速な反応を示す)形になることです。
ヒドロシキルラジカルは、自分を安定させるため身体の60兆個ある細胞や細胞の設計図であるDNAから電子を奪って傷つけます。傷ついた細胞は病気の原因となり、DNAは書き換えられ一般には、がん細胞となります。また細胞が傷ついたことにより修復機能が働き、より多くの熱エネルギーが必要となりそこから大量のヒドロシキルラジカルが生み出される悪循環がおこします。
ほとんどの細胞は、周期を迎え生まれ変わります。例を挙げれば皮膚は28日周期で生まれ変わります。
生まれ変わるということは、生と死があることになります。死んだ細胞と同じ働き、同じ大きさなど同じ細胞を作らなければいけません、そこでそれぞれの細胞にあるDNAのコピーをして新たな細胞を作ります。
しかしコピーは、コピーミスを生み出します、コピーミスはDNAの変形(DNAの書き換え)となりがん細胞となります。一般的に細胞の コピーミスは一日5000個生まれるといわれています。しかし5000個の病気を発症している人はいません。
人間にはコピーミス細胞を出して使われないようにするための更正システムがあり、そこでコピーミスが使われないように防ぎます、さらにDNAには自らを検証し間違っている場合はアポトーシス(自滅、自殺)を起こすシステムが組み込まれています。
ですから、実際には一日5000個のコピーミス細胞は使われないのです。
なぜガンが発生するか
コピーミス細胞で、がんを発症している人がいるのは、何故でしょう?
そこには免疫システムが大きく関わっています。
免疫システムは、病原体から体を守る防衛隊です。免疫には大きく分けて2種類(2段階)自然免疫と獲得免疫があり、そのうちの自然免疫に属するナチュラルキラー細胞(NK細胞)
は、体の中をパトロールして外からの侵入者から身を守っています。
また、NK細胞は間違った細胞が運ばれる途中で感知して回収することもしています。
このNK細胞は基本的に人によって数が変わることはありません、ただ免疫力が弱まった時NK細胞の力が弱まり間違った細胞を感知できなくなります。
そして間違った細胞はそのまま定着し、がんとして発症します。
この免疫システムの力を極端に弱めるものこそ、異常に増えた活性酸素なのです。
以上のことを考えると、<内因的病気の原因は活性酸素による>というのもうなずけるのです。