消毒薬の使用増加が喘息発作を誘発

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて多くの人が熱心に掃除をするようになったが、家庭内での消毒剤の使用頻度の増加が喘息発作を誘発する可能性が示唆された。

2020年12月29日掲載

「The Journal of Allergy and Clinical Immunology: In Practice」

著者:米イリノイ大学シカゴ校准教授のKamal Eldeirawi

家庭用消毒剤の使用と喘息との関連を解析したところ、いずれの消毒剤についても週に5回以上の使用は、週に5回未満の使用と比べて、制御困難な喘息と有意に関連することが明らかになった。また、今回の研究では、喘息に関連した医療機関の受診回数や救急外来の受診回数のデータについては解析されていないが、多くの回答者が、喘息発作を起こしたと回答。

「家庭用消毒剤の使用増加が、喘息患者に影響を与えることが示唆された」と結論付け、より安全な清掃方法について医療従事者に相談すべきだとしている。なお、消毒剤の代替品としては、酢、水、食器用洗剤、濃度70%のアルコール、過酸化水素水などが考えられるという。

https://pmc.carenet.com/?pmid=33385592